越田鮮魚店さんは、漁師だった先代が始めた、三陸産や大槌産の“地元の魚”にこだわった家族で営む魚屋さん。越田さんが思う大槌らしさを込めたシンプルながら味わい深いおいしさは、町内はもちろん全国に多くのファンを持ち、今日もふるさと・大槌の味を発信し続けています。
今回は鮮魚や水産加工品を手掛ける事業者さんを対象とした「生産者」ページの取材で伺ってきました!
越田鮮魚店さんがお店を構えるのは、大槌町安渡の魚市場のすぐ近く。お魚屋さんや水産加工会社が軒を連ねるエリアです。目の前には港が広がり、停泊している漁船や岸壁釣りを楽しむ人の姿もあります。
秋の気配も色濃くなりはじめたこの日は、大槌湾を渡る浜風が心地よく、思わず深呼吸。
この風が、干物を旨くするんだよなぁ…
すると、潮の香りとともに何やら食欲をそそる匂いが。
越田鮮魚店さんの軒先に目をやると、今日はスルメが干されていました。
ちなみに大槌の方言では、香りのことを「かまり」と言ったります。仙台や盛岡に遊びに行った友人を「都会のかまりぁプンプンすっぞ!」…都会のハイカラな香りがプンプン漂っているね、と羨んでいたのは学生時代の私です。そして興味深いことに、町内でも海側の漁師さんが多い地域、山側の農家さんが多い地域、城下町の流れをくむ地域…と言葉も少し違うのです。更には大槌川沿い・小鎚川沿いでも違いがあったり、同じ海側で隣り合う安渡地区と赤浜地区でもこれまた絶妙に違ったりする。
…大槌、おもしれぇ町。
さて。出迎えてくれたのは、2代目としてお店を切り盛りする越田俊喜さん。
奥様の弥美さん、お母様の昭江さんも加わり、インタビューがスタート。
東日本大震災当日のことや、お子さんたちと歩んできた日々もお話してくれました。
越田鮮魚店さんのまごはち商品と言えば、大槌の浜風と昭江さんの職人技が決めての干物や切り身。
ふっくらジューシー、香ばしい極上の焼き魚を頬張れば、日本人に生まれて良かった…と、すかさず白米おかわり!なおいしさなのです。
しかし、そのおいしさは分かっていても…
魚焼きグリルの後始末がどうしても頭をよぎってしまいます。
一人暮らしのアパートだと、キッチンに付いていないことも多いし…
俊喜さん「え、我が家はだいたいフライパンですよ?」
なん、だと…?!
それもっと詳しく…!
と言うことで、俊喜さんから伺った焼き魚のおいしいフライパン調理の方法を皆さんにも伝授します。
<基本>
用意するもの:フライパンと蓋、フライパンでお魚が焼けるクッキングシート
ポイント1…冷凍のお魚は自然解凍か流水解凍しておく
ポイント2…フライパンに蓋をしてフワッと蒸し焼きにする
そして、越田鮮魚店さんの商品ごとのポイントがこちら↓
- 「塩さばー夜干し」は、身を焼く時間を弱火で長めに。皮はパリッと中火~強火で様子を見ながら短時間で。
- 「岩手大槌サーモン切身」「いわし味醂干し」は、最後は香ばしく仕上げるのがポイント。
- 「味付けスルメ」は特にフライパン調理がおすすめ。小まめに少しずつひっくり返すと、綺麗に丸く膨らんだイカの形になるそうです。
- 「干しカレイ」はお好みによりますが、俊喜さん調べではグリルの方がおいしく仕上がったとのこと。
お、奥が深い…
皆さんぜひお試しください!
取材を通して改めて越田さんご家族の温かさに触れ、全国のファンが愛す“越田さんの味”の、お人柄を含めたおいしさを再確認した一日でした。
(なお、フライパンで焼き魚が焼けるクッキングシートを買って帰宅した模様)
越田鮮魚店さん、お忙しい中ありがとうございました!
今回の取材をもとに作成した越田鮮魚店さんの「生産者」ページはこちら。